ブラックペアン1988 2007.11.30 08:36

海堂 尊 著『ブラックペアン1988』(講談社)を読みました。

1988年,ちょうど昭和から平成に変わる頃の大学病院での物語です。国家試験に合格したばかりの新人外科医の目を通して医局の様子が書かれています。

大学病院の中には,本当にこんなヒエラルキーがあるのかなと驚きます。
実際に,この小説の中の語り口調をしてると,ちょっと引くかもしれません。

伏線の部分ですけど,主人公の大ボス(教授)は,職人肌で権力争いには興味がないんだけど,大学病院の院長に立候補します。
その理由を尋ねられたときの「自分より上にバカがいなくなる。」という答えに妙に納得してしまいました。

タイトルの「ブラックペアン」,黒いペアンがキーワードになっています。
「ペアン」て一体,何なのでしょう。手術で使う器具というところまではわかるのですけど,どんなものかまではイメージできません。
ネットで調べたいと思いながら本を手放さなくて最後まで読んでしまいました。

読み終わってネットで調べると「鉤の無い鉗子」と書いてあって,写真を見るけど,「鉤」がどの部分かもわからない。結局何なんだろうと思いながら,ふと本の表紙を見ると,ブラックペアンが描かれていたのでした(笑)

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